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奮戦記

【09.11.07】父子家庭にも児童扶養手当を支給するのは当然だ

   今日の報道によると、厚生労働省は2010年度から、母子家庭のみに支給している児童扶養手当を父子家庭にも支給する方針を決めたとされています。

 私は、国会でこの問題をとり上げ、その実行を求めてきました。厚労省の対応は当然だと思います。
 その支給対象は10万世帯程度の見通しで、国の予算規模は100億円前後と予想されています。
 この手当は、子どもが1人の場合、年収365万円未満の世帯が対象となり、所得に応じて月9850〜4万1720円が支給され、第2子には5000円、第 3子以降には1人3000円が加算されます。

   財源は国が3分の1、都道府県や市町村が3分の2を負担するため、父子家庭に支給するための2010年度の経費総額は約300億円です。
 厚労省の概算要求では、金額を書き込まない「事項要求」となっていました。

 財務省は、「事項要求」について「断固査定する。ほとんど(実現)できないだろう」(藤井財務大臣)と、厳しく臨む姿勢を示していますので、今後どうなるか予断を許しません。

 近年、離婚率の上昇やリストラ・人減らし、早期退職、派遣労働など、単親(ひとり親)家庭をめぐる社会状況が急速に変化し父子家庭の世帯数は増加しています。
 しかし、現行の児童扶養手当制度では、父子家庭は対象とされていないので、私は、2008年6月に政府に対する質問主意書を出しました。

   政府の「答弁書」は、父子家庭の父親に比べて母子家庭の母の方が、その就業状況等がより厳しいものであるから、「このような取り扱いの差異は不合理なものではなく、現段階において制度を見直すことは考えていない」という木で鼻をくくったように冷たいものでした。
 その後、今年の3月25日の財務金融委員会でも、私は「児童扶養手当を父子家庭にも支給するよう法改正も含めた検討をすべきだ」と求めました。

   厚労省の「全国母子世帯等調査結果報告」(06年度)では、父子家庭の平均年収は421万円で、母子家庭の213万円と比べると約2倍になっていますが、それは、あくまでも平均にすぎません。
 全世帯の平均年収と比較すると、父子家庭の平均年収は、7割程度にすぎませんし、年収300万円未満の父子家庭は37・2%もあるのです。しかも、「困っていること」への答えのトップが「家計」 40%でトップを占めています。

   私は、「経済危機のもとで、母子家庭とともに父子家庭の暮らしも深刻になっている」と指摘、厚労省の主張に根拠がないと主張、与謝野馨財務大臣の見解をただしました。
 与謝野氏は、父子家庭の取り扱いについて、「真正面から議論し、取り扱うべき問題になってきた」と述べ、前向きの姿勢を示していました。

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