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奮戦記

【10.11.28】「武器輸出三原則」の「見直し」を菅総理が了承!?

   報道によると、菅直人総理が、武器輸出を事実上全面禁止している「武器輸出三原則」の見直しを安全保障会議で了承し、「国会審議に耐えられるものにしてくれ」と指示したそうです。
 これは、きわめて重大な方針転換です。
 政府は、12月10日の「防衛計画の大綱」の閣議決定に合わせ、戦闘機などの国際共同開発を可能にする緩和案を公表する方向で最終調整すると言われます。
 菅総理は、これまで「基本的考えを変えるつもりはない」と慎重な姿勢を崩しませんでした。

   もともと武器輸出三原則は、1967年に当時の佐藤栄作総理が(1)共産圏諸国(2)国連決議で禁じられている国(3)国際紛争当事国――への武器輸出を認めないと国会答弁したのが始まりです。
 1976年年2月27日に、三木武夫内閣が「政府統一見解」を示し、三原則以外の国にも「『武器』の輸出を慎む」としました。
 その「政府統一見解」の中には、政府自身「『武器』の輸出については、平和国家としての我が国の立場から、それによって国際紛争等を助長することを回避するため」、「憲法の精神にのっとり」、武器輸出を慎むとしていたのです。
 武器に準じて、その生産技術なども輸出できません。

   外務省が、2004年4月にまとめた『日本の軍縮・不拡散外交』でも、日本が小型武器の会議で重要な役割を果たしている理由について、「日本は武器輸出を原則的に行っておらず、輸出を前提とした軍需産業もないことから、国際社会をリードできる立場にあるといえる」とのべていました。

 この原則は「憲法の平和主義」の具体化であり、絶対に「見直し」てはならない「国是」なのです。
 菅内閣が「見直し」に踏み込んだことは、国是を否定する重大な転換です。

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