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第263号☆5月16日 福田内閣「ノー」の審判はすでに下されている

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  日本共産党 衆議院議員 佐々木憲昭の
 *--*--*--* 憲 昭 e た よ り *--*--*--* 2008/5/16 第263号
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 ◇◆本人がつづる今週の一言◆◇

 メルマガ読者の皆さん、こんばんは。佐々木憲昭です。
 新緑の5月といっても、このところ雨の降る寒い日々が続いていました。が、昨日あたりから、青空が見えるようになり清々しい空気が戻ってきました。

 今週の国会最大の焦点は、道路特定財源をめぐる攻防でした。
 政府与党は、さる4月30日、ガソリン税などの暫定税率を復活させる法案を、「再議決」したばかりです。参議院では審議をつづけようとしているのに、与党が衆議院本会議を強引に開き「参院が否決したとみなす議決」をおこなって無理やり法案を参議院から取りあげるかたちで強行したのです。
 こんどは、道路財源特例法案です。12日(月)の参議院本会議で、法案を参議院の意思として明確に否決したわけです。ガソリン税のばあいとは、明らかに違うやり方をしました。ところが政府与党は、「まってました」とばかりに、さっそく次の日の13日(火)に衆議院本会議を開き、再議決し成立させるという挙に出たのです。こんどは民主党も、本会議を欠席して廊下で抗議するという「戦術」はとらず、本会議に出席して討論を行うという態度をとりました。

 本来、衆議院で可決した法案に対して参議院がそれと異なる議決をしたときは、その意思を尊重し、慎重に対応すべきものです。
 憲法59条3項で“両院協議会の開催をもとめることができる”としているのは、そのためです。政府与党は、そのような当たり前の手続きもいっさいせず、参議院が否決するやいなや直ちに本会議を開いて3分の2の多数で「再議決」するという強引なやり方をしたのです。これこそ、まさに数の横暴であり、議会制民主主義をふみにじるものだと言わねばなりません。
 この再議決には、多くの国民は批判の声をあげています。最近の「世論調査」では、今後10年間も道路特定財源制度を維持することにたいして、反対する人が7割を超えています。しかも、「09年度から一般財源化する」という福田総理の方針と根本的に矛盾しています。政府与党は、「この道路特定財源制度は、来年度から適用されないと閣議で決めるからいいではないか」といっています。しかし、法律は国会の議決によってのみ成立するのです。それを閣議決定だけで限定・修正することなど、できるわけがありません。
 このように、道路特定財源の再議決は、やり方においても、世論からみても、総理方針に根本的に矛盾するという点からいっても、一片の道理もありません。――私は、このような内容を盛り込んで、両院協議会を求める道議に賛成する討論を行いました。詳しくは、13日付の「奮戦記」をご覧下さい。

 道路財源をめぐる国会議事堂のなかの攻防は、結局、与党の強引なやり方でもとに戻されてしまいました。しかし政府与党が、横暴を繰り返せば繰り返すほど墓穴を掘ることになるでしょう。今日のニュースによると、9〜12日に実施した5月の時事通信社「世論調査」で、福田内閣の支持率は19.9%となりました。先日の「毎日新聞」調査の18%に続く10%台です。支持率が2割を切るのは森政権末期の2001年4月以来のこと。──国民のなかでは、福田内閣に対する「ノー」の審判は、すでに下されているのです。

 ◇◆今週の「奮戦記」より◆◇

 公務員制度改革の基本はどうあるべきか
                (5月9日付「奮戦記」より)

 衆議院本会議で、国家公務員制度改革基本法案について提案理由の説明があり、質疑がおこなわれました。大切なのは、何のために公務員制度を改革するのかということです。
 いま問われているのは、長年にわたる自民党政治のもとでつくられた政・官・業の癒着の構造です。防衛省事務次官の収賄事件で発覚した日米軍事利権、高速道路建設をめぐる談合など、官と業の癒着による腐敗は、すべての官庁に及んでいるからです。その一方で、社会保険庁の「消えた年金問題」、肝炎など後をたたない薬害問題をはじめ、国民の安全・安心、生命をないがしろにした無責任きわまる行政運営が横行しています。業者と癒着し、国民の安全や生命をないがしろにする行政が横行していることは重大です。そこにこそ、徹底したメスをいれなければなりません。
 同時に、300万人を超える国・地方の公務員労働者が、労働基本権さえ保障されないもとで働いていることも大きな問題です。ほんらい行政は、国民から信託をうけたものです。公務員は、国民全体の奉仕者として職務の遂行に全力をあげるべき義務を負っています。それが、このような状況では、国民のための行政は生まれません。
 今度、提案された公務員制度改革基本法案は、この事態を打開するものにはなっていません。

≪毎日の奮戦記はこちらから≫
【08.05.16】福田内閣支持率が、時事通信の世論調査でも10%台に低下
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/080516-214529.html
【08.05.15】医師が怒りの抗議――高齢者医療制度は廃止以外にない!
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/080515-150710.html
【08.05.14】国会前座り込み行動激励/薬害肝炎対策基本法つくれ/後期高齢者医療制度は廃止
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/080514-220609.html
【08.05.13】衆議院本会議で討論、財金委では法案質疑をおこないました
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/080513-171557.html
【08.05.12】参院で否決された道路特定財源について両院協議会を開き協議を
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/080512-232200.html
【08.05.11】三重県で後期高齢者医療制度廃止の宣伝と署名、業者との懇談
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/080511-210628.html
【08.05.10】政府与党が狙う道路特定財源の再議決には一片の道理もない
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/080510-205416.html

◎「憲昭eたより」のバックナンバーはこちらでご覧いただけます。
 → http://www.sasaki-kensho.jp/magazine/

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