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第425号☆5月22日 明日から大震災の復興基本法案をめぐる論戦が

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  日本共産党 衆議院議員 佐々木憲昭の
 *--*--*--* 憲 昭 e た よ り *--*--*--* 2011/5/22 第425号
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 ◇◆本人がつづる今週の一言◆◇

 メルマガ読者の皆さん、こんばんは。佐々木憲昭です。

 今日は午前中から昼頃にかけて、かなり暑かったですね。午後から雨が降ったので涼しくなりました。皆さんのところは、いかがでしたか?――天気概況によると、前線が本州付近を南下し今夜には関東地方南部の沿岸部に達する見込みで、関東甲信地方は雨で、雷を伴い激しく降る所があるとみられます。気象庁は、埼玉県南部に大雨・洪水警報を発令しました。強風にも注意するよう呼びかけています。

 国会議事堂のなかは、先の見通せない不透明な様相を呈しています。民主党と自民党が、国会終盤に向けて協力するのか、それとも対決するのか。……
 ともかく、明日から東日本大震災の復興基本法案をめぐる論戦が、衆院に新たに設置された東日本大震災復興特別委員会を舞台に始まることになります。明日は、菅直人総理など関係閣僚が出席して質疑を行い、日本共産党から高橋千鶴子議員が質問に立ちます。
 提案されている政府の復興基本法案は、のっけから「復興税」などを打ち出してひんしゅくをかっている「復興構想会議」を法的に根拠付けるものとなっています。これでは、誰のための復興かが問われます。

 私は、18日(水)に衆議院予算委員会の「東日本大震災による被害状況及び復興支援等調査」に参加しました。調査は、宮城県、福島県、岩手県の3班に分かれて行われました。私が参加したのは、岩手県の調査です。
 最初に岩手県庁を訪ね、知事をはじめ県の幹部から説明を受け、要望を聞きました。印象的だったのは、がれき処理の困難さです。県の説明では、がれきの仮置き場として300ha必要なのに、これまでに確保されたのは130haにすぎず、県内だけで処理することはとうてい困難で、国による災害廃棄物の受け入れ先の広域調整が求められました。
 また、県内の仮設住宅については、必要数14,000戸にたいして、191団地10,463戸で建設に着工しており、5月16日現在の申し込み戸数は12,781戸となっているということでした。

 その後、借り上げバスで盛岡市から宮古市田老町に移動し、そこから釜石市まで海岸線を走りましたが、被災から2ヶ月経っても津波の破壊力を示す爪痕が生々しく延々と残っており、たいへん大きな衝撃を受けました。海岸線の町が壊滅的に破壊されており、がれき処理もほとんど進んでいません。
 宮古市田老町では、「万里の長城」と言われた10mの高さの防潮堤をいとも簡単に大津波が乗り越え、防潮堤がほとんど無力だったと市長みずから説明しました。――その防潮堤の上に立ってみると、その内側の地面が大きくえぐられており、乗り越えた津波がどっと崩れ落ちるようにして地面を削ったことがわかります。そのエネルギーの大きさに驚きました。
 防潮堤のうえで、田老漁協の幹部の皆さんから、国の責任でがれき処理、漁船・漁港の再建を求まられました。「最初は、国が負担するという話だったが、結局、国・自治体・漁協がそれぞれ3分の1という話が来た。騙されたようなものだ」と怒りを込めた抗議がありました。漁協幹部のひとりは、私に、漁港の拠点化・集約化について「絶対反対だ。この港でなく別の港に行くことなど考えられない」と明確に言いました。

 いま大事なことは、生活基盤の回復を国の責任で行うこと、復興のプラン策定にあたって「上からの押し付け」でなく、住民の声・住民合意を尊重し、国が財政のうえで責任を負う――この原則を明確にすることです。 

 ◇◆今週の「奮戦記」より◆

 二重ローンの解消へ、政府は具体策を検討せよ
                    (「奮戦記」11.05.20より)
 「マイナスからの出発ではなく、せめてゼロからのスタートを」というのが、東日本大震災で被災した個人や中小企業の声です。過去の借金のうえに新たな借金を積み増す「二重ローン」の問題が、復興のさい被災者に重くのしかかってくるからです。
 二重ローン解消のため、過去の借金を棚上げする新たな制度を考えるべきです。日本共産党の大門実紀史参議院議員は、5月13日の参院予算委員会で、債務を買い取る機構の設置など、復興を後押しする枠組みを提案しました。菅直人総理は、「二重ローンにならないようにする、大変検討に値するスキームだ。しっかりと検討させていただきたい」と答弁しました。大門氏は、「地域経済復興機構(仮称)」を立ち上げ、(1)借金返済を凍結する、(2)機構が金融機関から債務を買い取る、(3)金融機関は債権売却資金で新規融資を行うというスキームを提案しています。
 政府は、この仕組みも検討の上ただちに案を公表すべきです。

≪毎日の奮戦記はこちらから≫
【11.05.22】明日から東日本大震災復興特別委員会が審議を開始
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/110522-190454.html
【11.05.21】構想会議は、なぜ増税議論から始めるのか!?
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/110522-185858.html
【11.05.20】二重ローンの解消へ、政府は具体策を検討せよ
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/110520-160229.html
【11.05.19】衆議院本会議――東日本大震災復興基本法案について高橋議員が質問
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/110519-175542.html
【11.05.18】予算委の岩手県被災地の現地調査に参加しました
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/110518-003217.html
【11.05.17】第2次補正予算案をすみやかに今国会に提出せよ
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/110517-141118.html
【11.05.16】復興基本法案の政府説明を受ける
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/110516-161829.html

◎「憲昭eたより」のバックナンバーはこちらでご覧いただけます。
 → http://www.sasaki-kensho.jp/magazine/

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