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憲昭からの発信

憲昭からの発信 − 寄稿文

【05.01.19】NHK番組改変 安倍氏の注文こそ「圧力」だ!!名タイ

「名古屋タイムス」『政論紙上バトル 愛知の国会議員が斬る』
愛知選出の若手・中堅国会議員による連載コラム
2005年1月19日


 戦争中の従軍慰安婦たちの被害をテーマとしたNHK番組(01年1月30日放送)に、政府・与党の安倍晋三官房副長官(現自民党幹事長代理)などが圧力をかけた問題が、重大な政治問題として浮上してます。
 安倍氏は、「事前にこの番組の内容を見ていない」と延べ、記者団に「NHK側から『会って予算の説明を行いたい』というので会った。自民党で話題になっていた番組について説明があり、私は『公平公正な報道を行ってもらいたい』と述べたのが真実だ」と語ったそうです。しかし、こんな弁明はもはや破たんしています。
 安倍氏は、番組の内容についてこう言っています。――裁判長が昭和天皇有罪の「判決を下すと場内は拍手と興奮のるつぼの中で歓喜に包まれるという極めて異常な状況」だなどと、きわめてリアルに「報道ステーション」や「サンデープロジェクト」などで述べているではありませんか。これは、安倍氏が放送前から番組制作の事情を知っていた証拠ではないでしょうか。
 だからこそ、安倍氏は「中立的な立場で報道されねばならず、反対側の意見も紹介しなければならないし、時間的配分も中立性が必要だと言った」と自らのべていたのです。これほど具体的に注文をつけているのですから、これを圧力と言わず何を圧力と言うのでしょうか!
 しかも、安倍氏を訪れたのは、NHKの総合企画室・野島直樹担当局長、松尾武放送総局長です。これが、予算説明のメンバーでしょうか?番組内容について釈明に来たことは明らかです。何よりも重要なのは、阿倍氏が意見を述べ、その方向で内容が改ざんさせられたのですから。……
 安倍氏は、自らのおこなった行為について、「公正中立な放送を求めただけ」だなどと言っているのは、その行為が、憲法や放送法を蹂躪するものだという自覚をまったくもっていない証拠です。
 政権・与党の政治家が、テレビ番組の内容について、事前に放送中止や、内容の変更を求めるというのは、言論・表現・報道の自由を保障し、検閲を禁止した憲法21条に反します。また、放送内容について外部からの介入を禁止した放送法第3条に反する民主主義破壊の行為です。
 NHKの側にも、圧力に屈して放送内容を改ざんしたうえ、「圧力がなかった」などと言い逃れをするなど、言語道断です。徹底的な真相究明をもとめていかなければなりません。

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