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奮戦記

【07.10.16】政党助成金の「返還」について──ご質問にもお答えして

   10月8日付の「奮戦記」で、私は「政党助成金を使い残し貯め込んだお金が170億円!」と書きました。

 そのうえで、「使い残した政党交付金は一度も返還されたことはありません。基金として積み立てるのではなく返還せよ」と主張しました。

 これにたいして、次のようなメールが寄せられました。
 ──“基金として積立てることに反対している主旨はわかるのですが、新聞で玉沢徳一郎・元農相が返還したと書いているので、「一度も返還されたことはありません」というのは間違いでなないか”と。

 私たちは、9月の時点で2006年分の「政党交付金使途等報告書」の要旨の公表がありましたので、総務省に確かめておりました。

   「各党が、使い残した交付金を基金として溜め込まずに返還した事例はあるか」と確かめたところ、総務省からは「なかった」という返事でした。

 しかし、ご指摘をいただきましたので、総務省の担当課に再度確認しました。

 今日(2007年10月16日付)の官報に、「政党交付金の使途等に関する報告書の提出があったので要旨を公表する」、「政党交付金を返還すべき政党の名称及び当該政党に対して返還すべき政党交付金の額を公表する」という告示が掲載されました。

 この告示によると、玉沢徳一郎元農水大臣が代表を務めていた自民党岩手県第4選挙区支部で領収書を改ざんして政治資金収支報告書等に経費を多重計上していた問題で、報告書の訂正手続きが取られ、多重計上分の交付金の返還を命令したと記されています。

 総務省によると、今年9月11日に報告書の訂正が行われ、9月13日に返還命令がおこなわれ、9月14日に返還されたとのことでした。

   玉沢議員は、2003年分の政治資金収支報告書、政党交付金使途等報告書について、同じ領収書を改ざんして多重計上していました。
 改ざんされた分の金額は、255万2800円にのぼります。

 玉沢議員は、9月4日に自民党を離党しました。
 その際、多重計上していた政治活動費については「領収書の偽造分は国庫に直ちに返還する」と述べたことで、255万2800円が国庫に返還されました。

 今日、総務省に「玉沢議員の件以外で、返還されたものはあるか」聞いたところ、「後にも先にも、これだけ」ということでした。

   玉沢議員の場合は基金を返還したものではなく、毎年、残高証明をつけて報告されてきた使途等報告書の2003年分について、多重計上が発覚して訂正し、帳尻が合わなくなったためです。

 しかし、「いちども返還されていない」という表現では、確かに実態を反映した表現とは言えないかもしれません。

 「領収書偽造分のみ返還した」という事実が「一回あった」というのが正確です。

 それ以外は、政党助成金を使い残しても返還された事実はいちどもなく、基金としてため込んでいることにも変わりありません。

   その基金の総額は、合計170億円にものぼっています。
 本部・支部合計で、自由民主党が78億円余、民主党が70億円余、公明党が15億円、社会民主党は合計7億円、国民新党は600万円、新党日本が6400万円余。……あわせて170億円以上です。

 日本共産党は、政党助成金は国民への強制カンパのようなものであり、国民の思想信条を踏みにじるから廃止すべきだと主張し、これまで1円も受け取っていません。
 私たちは、国民の血税である政党交付金そのものの廃止をもとめています。

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