奮戦記
【08.07.09】“洞爺湖サミット”が示した先進国の無責任
今日、主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)は、3日間の討議の成果を議長総括として発表し閉幕しました。
しかし、地球温暖化を解決するための温室効果ガス排出量の抑制についても、投機マネーへの規制についても、具体的な規制策を打ち出すことが出来ませんでした。
温室効果ガス削減の2050年までの「長期目標」については、アメリカが中国やインドの不参加を理由に「合意」に難色をしめしたため、「世界全体の目標」として各国に採用を求めていくことで妥協しました。
そのため「50%」の具体的な数値や達成期限は明記されませんでした。
これは、世界の排出量の48%を占める先進国の責任を棚上げする内容以外の何ものでもありません。
2020年ごろまでの中期目標の設定については、「野心的な中期の国別総量目標を実施する」としたものの、ここでも具体的な数値目標を盛り込むことができませんでした。
投機マネーの流入で高騰をまねいている原油市場については、「透明性」を強調するだけで、投機マネーへの直接規制などの対策には踏み込みませんでした。
その一方で、「開放的で競争的な資本市場は、経済成長を促進させる」と金融・資本市場における競争政策の促進をうたうなど、投機を野放しにする姿勢さえ示しました。
このように、派手な売り込みとは裏腹に、“洞爺湖サミット”が示したものは、先進国の無責任な姿勢そのものでした。
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