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奮戦記

【08.07.24】利水・治水に役立たない「設楽ダム」は中止しかない──現地調査(2日目)

   今日は、午前中「雲泉閣山の家」で、地元住民運動の役員の方々と懇談しました。懇談したのは、「設楽ダムの建設中止を求める会」代表で元愛知大教授の市野和夫さん、「設楽ダム建設の是非を問う住民投票を求める会」の伊藤幸義代表、同事務局長の伊奈紘さんをはじめとする地元住民運動の中心的なメンバーです。

   意見交換の中で、次のような問題点が明らかになりました。

 第1は、ダムの必要性という点から見て問題があります。
 利水にも治水にも役に立たず、これまでの水資源開発機構の事業で十分に水が足りていることが確認されました。
 全体の65%にあたる約1億トンの水が余ることになります。

 第2は、地質に問題があることです。
 ダム予定地の右岸の地質は、国土交通省もボーリング調査の結果は「良好でない」と指摘しており、いまだにダムの位置が定まっていません。
 住民団体の方々は「危険なダム」の可能性があると言っています。

   第3は、環境問題からみても、大きな問題があります。

 固有種ネコギギ(魚)や鮎などの生息が困難になる危険性が指摘されています。
 移植なども研究されていますが、成功していません。
 さらに、三河湾全体の汚濁問題を抱えており、日本環境学会も提言を出しています。

 第4は、自治体の財政負担問題です。
 ダム本体の負担だけでなく、水源地域整備事業として200億円程度が見込まれており、ダム建設地元の設楽町だけで25億円も持ち出しになり、下流の5市1町でも13億7000万円の負担になります。
 もちろん、本体と水源地域整備に係る県の負担は膨大なものです。

   第5は、天下りや献金などダム建設にかかわるゆ着の問題です。

 すでに、ボーリングなどの仕事を受注している会社に愛知県の関係者が天下りをし、そこに仕事がつけられているのです。
 また、受注企業から自民、公明、民主の各党に政治献金が渡っていることも、明らかになっています。

 これらを総合的に考えれば、設楽ダムは中止するしかありません。

 夕方、市役所で、記者会見を行いました。

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