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第315号☆5月30日 2大政党の合作で“解散・総選挙へ掃き清め”作業
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日本共産党 衆議院議員 佐々木憲昭の
*--*--*--* 憲 昭 e た よ り *--*--*--* 2009/5/30 第315号
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◇◆本人がつづる今週の一言◆◇
メルマガ読者の皆さん、こんにちは。佐々木憲昭です。
この2〜3日、鬱陶(うっとう)しい雨の日が続いており、次第に梅雨に近づいている感じがします。
国会議事堂のなかは、2年前のような与野党の激突もなく、なんとなく曖昧(あいまい)で澱んだ空気が流れています。特に民主党のばあい、与党と対決するのではなく政府・与党提出の法案に対する修正協議を呼びかけ、民主と自民だけで次々と合意にいたるなど、麻生さんがいつでも解散できる状況をつくっています。
私の所属している財務金融委員会でも、自民党理事と民主党理事が委員会とは別のところ(密室)で、3つの法案について「修正協議」を続けてきました。私は、理事会が開かれたとき、こう言いました。──「いったいどんな協議をしているのか、まったく分からない。内容を報告してもらいたい」といいました。
ほんらい、修正協議をやるならなら理事会などで堂々と協議すればいいはずです。それをウラで協議して、「自民と民主の間で決まったから採決を」といきなりいわれても、私たちには判断のしようがありません。予算関連といわれている与党提出の2つの金融関連法案のうち、政策投資銀行法改正案については、「完全民営化」をやめて「国が3分の1以上の株式を保有する」という修正がおこなわれ、昨日はじめて理事会に法案が提示されました。もうひとつの銀行株買い取り法案は、「付帯決議」をつけることで「決着」をみたようです。
こうなると、2大政党の合作で“解散・総選挙への道を掃き清める”作業がおこなわれているといっても過言ではありません。ある民主党の幹部が言いました。──「会期延長しても、解散しかやることがないんだ」と。
しかし、会期を延長するとさらに危険なことがあります。海賊対処法という名の自衛隊海外派兵法案が強行されるだけではありません。改憲原案を審査する憲法審査会の規定づくりが強行される可能性があるからです。この国会では、議院運営委員会を中心に「憲法審査会規定を制定して始動すべきだ」という圧力を、自民党がかけ続けてきました。そのため、憲法調査会の前会長と会長代理を、それぞれ議運委に呼んで「意見表明」をさせることもやってきました。──自民党は、「あとは規定を採決するだけだ」というのです。会期を延長すれば、その危険な道を進むことになります。もちろん、私は、日本共産党を代表して毎回「反対」の声をあげています。
来週の月曜日(6月1日)には、与党から、60日以上の会期延長が提案され、火曜日(2日)の本会議で、討論・採決が行われる予定です。
それにしても、麻生さんはいつ解散するつもりなのでしょう。──6月解散・7月選挙の可能性もないわけではありません。7月にも解散できますし、8月にもできます。場合によっては、任期満了直前の9月上旬に解散し10月選挙ということもあり得ます。──こう考えると、麻生さんは「いつでも解散できる」状態をつくるため「会期延長」をおこない、民主党の「協力」を得て法案を次々と成立させていると、言えないこともありませんね。
国民に信を問うことなしに、安倍内閣も福田内閣も政権を投げ出しました。麻生内閣はいつまで政権にしがみついているのでしょう。──そうそう、先日、自民党のある議員がエレベータのなかで、こんなことを言っていました。……「福田さんは、この第一議員会館に事務所があって、ときどき荷物運びのエレベータに乗っているので、私がどうしてこんな荷物を運ぶエレベータに乗るんですかと聞いた。そのとき福田さんは『事務所がこのエレベータに近いからだ』と言っていたが、そのときこう言ったんだ。『荷物も総理も使い捨て!』と」。──その話を聞いて、エレベータのなかにいた議員は、全員大爆笑!でした。
泣いても笑っても、あと2〜3ヶ月で解散・総選挙。──この事実だけは変えようがありません。私も、しっかり頑張ります。
◇◆今週の「奮戦記」より◆◇
議運委で憲法審査会の規定制定めぐり2度目の参考人招致
(5月28日付「奮戦記」より)
衆議院議院運営委員会で、改憲原案の審査権限を持つ憲法審査会の規定制定をめぐり、民主党の枝野幸男・前衆院憲法調査会会長代理を参考人として招致し、意見聴取がおこなわれました。これは、中山太郎・前衆院憲法調査会会長に続いて2度目の参考人招致となります。日本共産党は、参考人を呼ぶことは憲法審査会の規定制定の前提づくりとなるという理由で反対しました。
枝野氏は「憲法改定論議は、国会内での広範な合意、政権を担う意思のある政党同士の共同作業が必要だ。自民党の中山太郎会長の努力で共同作業が進められてきたが、安倍内閣のもとで改憲を選挙の争点とし、強引な議会運営が行われ、改憲手続き法の内容について、いくつかの論点で合意形成できないまま強行採決となった」と述べました。
そのうえで、枝野氏は「信頼関係破壊に対する真摯な謝罪と仕切り直しなしに、審査会規定を議決しても議論は進まない」と与党の強硬姿勢を批判しました。
各会派の意見表明のさい、私は日本共産党を代表して「改憲手続法は安倍内閣の改憲スケジュールに沿って強行されたものだが、全国に7000を超える9条の会が結成され、また世論調査でも明らかなように圧倒的多数は9条改憲に反対だ」と強調しました。そのうえで「国民は改憲論議の場を国会につくることを求めていない。いま求められているのは、憲法25条が脅かされている現実をどうするかということだ」と批判しました。
自民党の議運委筆頭理事・小此木八郎議員は、「引き続きこの国会で規定を制定する立場で協議を続けていきたい」と意見を述べました。改憲原案を審査する憲法審査会の規定づくりに向けて、進めるやり方を認めるわけにいきません。
今日の枝野参考人の意見を聞いても、いま、憲法審査会規定をつくらなければならないという理由は見あたりません。
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