奮戦記
【07.08.31】上杉隆『官邸崩壊−安倍政権迷走の1年』がおもしろい!
上杉隆著『官邸崩壊−安倍政権迷走の1年』(新潮社)を、面白く読みました。
安倍政権では、過去の「政権運営のノウハウ」が踏襲されないまま、功名心に走る首相の側近たちが「見当違いの行動」をとる“烏合の衆”と化していたことが克明に明らかにされています。
参議院選挙で、与党がなぜあのような惨敗を喫したのかを解き明かすうえで、ひとつの参考になります。
与党惨敗の原因を、財界支配の徹底とそれが引き起こした国民との矛盾に求めるのではなく、もっぱら政権内部の「崩壊現象」に求めるのは、基本的な視点としてどうかという議論はありえます。
しかし、綿密な取材を通じて政権内部の人間模様を赤裸々に暴露しているところがおもしろい。関係者が読むとかなり憤るでしょう。
日本共産党が果たした役割も、それなりに描かれています。
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