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奮戦記

【07.10.01】福田総理の「所信表明」演説は、“薄氷を踏む”ような慎重さ

   福田総理大臣は、今日午後、衆参両院本会議で、就任後はじめての「所信表明演説」を行いました。
 そのトーンは、参議院での与野党逆転という現実を前にして慎重な姿勢に終始し“薄氷を踏む”ような感じでした。

 安倍前総理の退陣表明以来、休会状態だった国会については「迷惑をかけた」と陳謝しました。
 また「野党と重要な政策課題について誠意をもって話し合う」とか、小泉内閣以来の構造改革路線を継承するとしながら、格差問題に「一つ一つきちんと処方せんを講じる」などの慎重な表現が目立ちました

   「政治とカネ」の問題についても、「まず閣僚が襟を正すべく、政治資金について法に基づき厳正に管理し、問題を指摘された場合には説明責任を尽くす」とのべ、「特に、自らは厳しく戒める」と表明しました。

 憲法についてはひと言もふれず、消費税については「今後、早急に、国民的合意を目指して、本格的な議論を進め、消費税を含む税体系の抜本的改革を実現させる」と述べました。
 消費税の増税をねらっていることは確かですが、「国民的合意を目指して」という表現が入ったのも特徴でした。

 しかし、これらがどこまでが本音なのか、本音を隠した政治的表現なのか。……今後の論戦のなかで次第に明らかになっていくでしょう。
 この総理の演説に対して、明後日10月3日から各党の代表質問がおこなわれます。

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